フラッグフットボールにおいて、WR(ワイドレシーバー)は攻撃の中でも特に目立つポジションの一つです。
QBから投げられたパスをキャッチし、ゴールへ向かって走ることで、得点に直結するプレーを担います。
ただ走るだけでなく、決められたルールの中で正確に動く必要があります。
ここでは、WRの基本的な役割と細かいルールを解説します。

WRの主な役割
WRの最大の仕事は、QBからのパスをキャッチすることです。
パスを受けるためには、プレー開始時にしっかりとルート(決められた走り方)を走り、守備の選手を振り切る必要があります。
チームの作戦に合わせて、どこに向かって、いつボールを受けるかを事前に確認しておくことが大切です。
パスキャッチに関するルール
WRがパスをキャッチする際には、以下のようなルールがあります。
● 体のどこか1か所がフィールド内にあること
パスをキャッチする瞬間、両足または片足のどちらかがフィールド内に接地していなければなりません。
外に出ている状態(アウト・オブ・バウンズ)でのキャッチは無効となります。
● パスがまだ落ちていない状態でキャッチする
ボールが地面に落ちてしまうと、そのプレーは終了です。
空中にあるうちにしっかりキャッチすることが求められます。
● パスインターフェア(反則)に注意
守備側に押されたり、ひっぱられたりしてキャッチできなかった場合は「パスインターフェア」という反則が適用されることもあります。
反対に、WR側が守備を押しのけてしまうのも反則になるため注意が必要です。

フォーメーションと位置取りのルール
WRはスクリメージラインに並ぶことが多いですが、チームのフォーメーション(陣形)に応じて立ち位置が決まります。
チームで決めた位置に正しく並ばなければ、「イリーガルフォーメーション」という反則になってしまう可能性があります。
また、スナップ前にWRが動いている場合も、「モーション」や「シフト」といったルールが適用されるため、動いてよいタイミングや人数にもルールがあります。
ラン・アフター・キャッチ(RAC)
パスをキャッチしたあと、守備にフラッグを取られるまで走り続けることができます。
この時間を「ラン・アフター・キャッチ」といい、WRにとっては最も得点につながる見せ場でもあります。
ただし、無理に避けようとして体をぶつけたり、手を使って相手を押しのけたりすると「チャージング」などの反則になる可能性があります。
スピードやステップでかわすことが大切です。

WRには以下のような能力が求められます。
• 足の速さとスタミナ
• 正確なルートを走る判断力
• パスをしっかりキャッチする集中力
• 守備をかわす動きの工夫
どれも最初から完璧にはできませんが、練習を重ねれば確実に身についていきます。
WRは、チームの得点に直結する花形ポジションです。
ただ走るだけではなく、ルールを守りながら、味方と連携して正しい位置でキャッチすることが重要です。
ボールを受けるたびにチームを前に進められる、責任とやりがいのあるポジションですので、ルールをしっかり理解して積極的にチャレンジしていきましょう。